乳腺炎 | おっぱいのトラブル例①
乳腺炎[うっ滞性、化膿性、慢性]
産後1~6週間以内におこりやすく、母乳が乳腺に溜まり炎症を起こし、発熱や乳房に痛みを与えます。授乳中はいつでも起こりうります。
原因・症状
■乳首の傷からのばい菌感染。
■母乳が溜まるうつ乳。
■乳首・乳房が硬く痛む。
■きついブラジャーやシートベルトで乳房が圧迫される。
■不適切な授乳姿勢
■搾乳器の不適切な使用
■赤ちゃんに飲ませる時の吸わせ方
お願い
①授乳4~5時間以上空け過ぎないで
②自己流で縫針で刺さないでください。危険です。『医行為』であり医師免許がない者は禁止されています。
病院受診が必要な症状
■わきの下・リンパ筋が腫れ、手が上げにくい。頭痛がする。
■風邪の症状はないが、38.5度の高熱とインフルエンザのような体の痛み。
■乳房周囲が赤くなっている。
■乳首に傷がある、白斑(乳口炎)・白っぽい水泡の膿が出ている。
乳首がピリピリ、チクチク痛い。
⇒こんな時は
出産された病院、乳腺専門外科病院を受診してください。
乳首が硬いと、赤ちゃんは上手におっぱいを吸えなくなります。
乳房ケアが必要
■陥没(かんぼつ)乳頭の方は特に注意してください。
■少し赤くなっている。
■乳首が痛い、乳房の周囲が硬い。
■乳房が硬く、しこりができ押すと痛い。
予防のポイント
赤ちゃんが上手に飲んでくれると乳腺炎の治りも早いです。
痛い方のおっぱいから飲ませましょう。
授乳ができない時は、ご自身で母乳をしぼってください。
授乳をする時は「股関節脱臼」を予防するために
立て抱きで飲ませてください。
※立て抱き=両足をM字に開いて正面から抱く。
オムツや洋服で足を締め付けないことが大切です。
乳首のキズ | おっぱいのトラブル例②
自分でできるキズの手当
①オキシドール、生理食塩水をキズの部位に。
※土が付いた手でキズに触れたとき。土の中には破傷風菌が常在しています。
②ピュアレーン、又は馬油を綿棒で少量塗る
※[注]多く塗りすぎると乳首がふやけて治りが遅い。
③乳首部分をサランラップで1時間覆ってください。
※キズだけのときはピュアレーン、又は馬油のみで可能
※石けんで手洗いをよくしてください
キズが治るまで
■ピュアレーン馬油を塗る
■乳頭保護器を使用しましょう。
■母乳をしぼって飲ませましょう。
膿が出ている時【注意】
⇒病院受診
①土が付いた手で乳首を触れてしまったときは皮膚科や外科受診し、医師からアドバイスを受けてください。
②破傷風ワクチンの効果は10年です。
乳房が痛む時|おっぱいのトラブル例③
[急な時の対応方法]
■冷えピタを貼る。
■アイスノンを使用する。
■凍らせたペットボトルを脇に挟む。
などを行うと痛みが和らぎます。
※冷やしすぎには注意してください
母乳の出が悪くなる時があります。
薬の使用について|その他の心配事
■ロキソニン:消炎・鎮痛・解熱薬
■葛根湯:かぜ・筋肉痛を和らげる薬。まれに赤ちゃんが下痢をすることがあります。
お体に不安を感じた時は、
まずは医師・薬剤師さんにご相談しましょう。
※母乳中に絶対飲んではいけない薬⇒抗がん剤